備忘録

日々の出来事やその日に仕入れた情報をお届けします


Tuesday, January 6, 2004

明けましておめでとうございます

昨年は、このページの更新もままならないほど、身と気の余裕がなかったのが、大いに反省するところ。ウェブサイトを公開し始めてはや5年が過ぎようとしているけれど、こまめに更新出来るくらいの気持ちの余裕があればこそ、何事もうまくいっていたような気がするので、今年はなんとか週一以上の更新を目指したいものだ。

というわけで、懲りずに今年もどうぞよろしく。


Wednesday, January 7, 2004

果たして、鮭は「赤身の魚」か、はたまた「白身の魚」か。といった会話が昼時に繰り広げられたので、早速、調査開始。

この手の話題で頼りになるのが、「目がテン!」ライブラリー。これは、毎週日曜日のあさ7時から放送されている所ジョージの番組のホームページだけれど、1989年10月1日の放送以来、昨年12月21日までの全712本分の話題が、すっきりとまとめられているなかなかの便利もの。期待とともにジャンル別の「動物(水中)」をのぞいてみると・・・。果たして、1999年10月17日放送のテーマが「サケ」ということで、無事に解決。

で、鮭は赤身か白身かという疑問の解答は、「白身の魚」とのこと。なぜ、赤身をしているかといえば、海でのえさに含まれている赤い色素に染まって、赤くなってしまったそうな。その証拠に、稚魚をさばいてみると白いのだとか。それから、マグロなどの赤身の魚に熱を加えると真っ白に変化するけれど、えさ由来の赤い色素は熱に強いので、熱を加えても赤いままだということも、鮭が本当は白身の魚の証拠らしい。

ちなみに、この赤い色素は「アスタキサンチン」という物質で、エビの赤い色がまさにこれ。ということは、鮭の海のえさというのは、「エビ」だということになるかな。

もう一つおまけの参考サイト:「鮭の話


Thursday, January 8, 2004

日本の正月の楽しみの一つは、お年玉・・・という歳ではもうないので(「お歳魂」から転じた話はまたの機会に)、年賀状ということになろうか。いつごろ始まった風習か知る由も無いが、電子メール全盛のご時世とは言え、1年に一度デザインを考えつつあらためて仲間を思うのはいいものだ。

僕が今年送った賀状は、イラストレーターの岡田里(おかたさとの)のアネモネを背景に、古代文字の書で個展を開くなどして活躍している吉川まみの「壽」を拝借して、ダイナミックに配置してみた。アネモネには「期待」という花言葉があり、新年にふさわしいかと。また、三千数百年昔の甲骨文字から千年ほど時代を下った頃の「壽」という文字は、田の畔で豊饒を祈る人々の姿をかたどっていて、無心に祈る純な心が生む幸を表現しようとしたわけだが・・・、まあ、今年はまったく自分の頭を使っていないといえばその通りである。

ちなみに、「壽」は、寿ぐ(ことほぐ・言祝ぐ)という意味なので、「お祝い」という意味なのだが、もともとの漢字の成り立ちからすると、ちょっとずれてるかなあと思わないでもない。なぜこの意味に転じたのか、これを調べるのは宿題ということで。


Sunday, January 11, 2004

お年玉の話。子供にとっては、正月の一大イベントだけれど、いざ立場が逆転して手渡す側になってみると、なんとも複雑な心境にさせられる行事ではある。そこで、もやもやした気持ちを振り払うためにも、自分なりの動機づけを確固たるものにしようと、お年玉のルーツなどを調べてみた。

長年続いてきた風習のルーツが諸説あることは世の常だが、どうやら歳神(としがみ)信仰から生まれたことは確からしい。この歳神は、様々な福をもたらす神とされていて、大晦日に各家庭を訪れ、人々に新たな生命力や福をもたらすと考えられている。古来、日本では正月に一つ歳を取るという「数え歳」の風習で(韓国では今でも数え歳を使っている)、誕生した子供を一歳とし、正月を迎えるたびに歳を重ねた。だから、例えば大晦日に生まれた子供は、翌日の元旦には二歳ということになった。この数え歳という風習も、歳神によって生命力を与えられた結果、歳を取ることが出来ると考えられたことにちなんでいる。

この歳神によってもたらされる「生命力・福」のことを「魂(たま)」というのだが、正月に歳神によって授けられる魂を「歳魂(としだま)」といった。そして、この歳魂を目に見える形にしたのが丸い餅であり、鏡餅というのは、歳魂を宿らせるために神棚に飾った丸餅のことである。ゆえに、鏡餅は必ず二つ重ねられていて、歳を重ねることを象徴している。そして、1月11日の今日、鏡開きの日には、歳魂の宿った餅を家長が割って(これは武士の風習だともいわれ、切腹をイメージさせる「切る」ことはしない。あくまでも「開くように割る」のである)家人一人ひとりに分け与えてその餅を食し、歳魂を体内に取り込む・・・。この家長が分け与える歳魂の宿った餅のことを「お歳魂」と呼び、現在のお年玉につながっているようだ。いつのまにか、餅がお金に代わってしまったのはちと寂しい気もするが、正月に餅を食べるという風習が依然として残っているのは、きっとこの歳魂を食べる風習に由来しているに違いない。

本来の意味からすると、お年玉を巡る人間関係には、家長と家人という上下関係しかないのだから、子供とか大人といった分け方は無意味で、お年玉を大人がもらっても一向に構わないはずだけれど、まあ、時代の流れにたて突いてもねえ。結論として、お年玉を子供たちに渡すということは、次世代を担う子供たちが、歳神の魂を受け取って無事に歳を重ねられるように、年長者たる大人が「お年玉」を手渡すという「重大な」役目を担っているということに落ち着くだろうか。というわけで、来年からは、お年玉として子供たちに手渡す現金を神棚に供えて、たっぷりと歳魂を宿してから渡すことにしよう。

さて、昨日はボストン時代の知り合いのお宅で開かれた焼き肉パーティーにお邪魔した。おいしい料理を前にして、時を忘れていろいろな話題で盛り上がって、ボストンを思い出しつつ楽しい時間を過ごした。あんまり居心地が良過ぎて、ぎりぎりで終電を乗り継ぎつつ家路についたのは、まあご愛嬌。


Monday, January 12, 2004

9月からのレギュラーシーズン16試合を終え、プレーオフに入っていたアメリカンフットボールNFLも大詰めを迎えた。ひいきのニューイングランド・ペイトリオッツは、NFL史上3チーム目となる12連勝でレギュラーシーズンを終え、NFL1位、チーム新記録の14勝2敗という成績で、現地時間10日夜(日本時間昨日)に行われたディヴィジョナル・プレーオフのテネシー・タイタンズとの対戦を迎えた。レギュラーシーズンの勢いが続けば、2002年以来のスーパーボールを制するのも十分可能だろうと期待しつつ、結果を楽しみにしていた。といっても、BSもCSも見ることの出来ない環境では、インターネットからの情報と深夜にたまに日本テレビで放映しているダイジェスト版からの情報だけを楽しみにしているので、昨日もインターネットのリアルタイムの結果報告だけが頼りという状況には変わりがなかった。

結果は、気温マイナス17度(チーム史上最低気温)というとてもアメフトが外で出来る状況とは思えない中で行われた試合で、ペイトリオッツのお家芸ともいえる、残り時間4分というせっぱ詰まった状況でのヴィナティエリの46ヤードのフィールド・ゴールで、ペイトリオッツが17対14でタイタンズに勝利した。こういう緊迫した試合はたまらないが、その結果ひいきのチームが勝ったとなれば、嬉しさも倍増だ。いやあ、見たかったなあ。これで来週のカンファレンス決勝は、今日カンザスシティ・チーフスに勝った、絶好調QBマニング率いるインディアナポリス・コルツとの一戦となった。レギュラーシーズンでは、コルツに38対34で辛くも勝利しているだけに、これまた緊迫した試合になるに違いない。いやあ、見たいなあ。

今シーズンのペイトリオッツのように、1シーズンで12連勝を記録するチームは1970年以来4チーム目となるが、過去の3チーム、1972年ドルフィンズ、1985年ベアーズ、1998年ブロンコズはいずれもスーパーボウルを制覇している。残すところのカンファレンス決勝とスーパーボールは、俄然楽しみになってきた。


Tuesday, January 13, 2004

最近、月曜日から始まるカレンダーをよく見かけるようになった。これは、おそらく現代の生活スタイルに合せて、合理的な配置が受けているのだろうと思うが、歴史的には月曜日が週の始まりになったことはない。というのも、そもそもの曜日の順番の決め方をみれば・・・、という話をこの備忘録で昔書いたと思ったのだが、いつのことだったかとんと思い出せない。そこで、情けないことに自分のウェブサイトをひたすら遡りつつ、その記事を探すことしばし。

ついに見つけたその記事は、2000年の10月14日のもので、紀元前7、6世紀にカルデア人によって栄えたバビロニアに曜日のルーツがある、と書いてあった(書いた記憶とテーブルをこまめに作った記憶だけある)。まあ、結論としては土曜日が週の始めだということだ。それにしても、あれから3年以上経っていたことの方が驚きで、どうりで2年くらい前までの記事をくまなく探しても出てこないわけだ。

ついでに、これまでに暦に関して書いたもので、「2月が28日で終わるわけ」と「グレゴリオ暦の誕生」を参考までに。


Monday, January 19, 2004

先週紹介したNFLのペイトリオッツは、今日日本時間未明に行われたAFC決勝で、絶好調QBマニング率いるコルツの攻撃を自慢のディフェンス陣が抑えきって、見事にAFCチャンピオンに輝いた。2年前に現地で経験した興奮が、まさに甦ってくるような気持ちに、今日一日いい気分で過ごすことが出来た。

これで残すは、2月1日に行われるスーパーボールのみ。相手はカロライナ・パンサーズという1995年に創立されたばかりの若いチームで、ペイトリオッツが勝利の美酒に酔った2年前の成績は、なんと1勝15敗だった。これをたった2年で頂上決戦にまで上り詰めさせたHC(ヘッドコーチ)ジョン・フォックスの手腕たるや、ただ敬服するのみだけれど、それとこれとは別の話。今年もスーパーボールはペイトリオッツがいただいて、シーズン15連勝という記録を残して欲しいものだ。わくわく。

それにしても、今日は朝からぼたん雪の舞う寒い一日だった。


Saturday, January 24, 2004

毎年恒例となった第10回プロテオグライカンフォーラムが、お茶の水の東京医科歯科大で午後から行われ、空気がぴりぴりする寒さの中で仕事場から直行した。今回の発表は、臨床と研究を両立されている方々の、患者さんに直面しながらの研究発表が多く、非常に勉強になった。ふだんは、目の前の問題にばかり気を取られて、その背景となっている世界を忘れがち。そういう意味では、改めて研究に対する思いを新たにする良い機会となった。

ただ、今日のフォーラムで一番びっくりしたのは、大学の同じ学科で共に学んだ同級生と、かれこれ10年ぶりにばったり会場で会ったこと。なんとなく見覚えのある顔に、おもわず名札を見て確認してから挨拶したのだが、いやはや同じ分野に旧知の仲間が居るというのはなかなかに心強い。

ところで、ローカルな話題ながら、第三回福島県中学生ロボット競技会で母校の天栄中学のチームがなんと総合優勝したとのこと(新聞記事の切り抜き)。福島市や郡山市といった大きな街にある中学校を敵に回して、全校生徒わずか200人ばかりの学校の生徒がその頂点に立つというのは、母校ということを差し引いてもすごいのではないかと。新年早々に少しパワーをもらった感じだ。

それにしても我が母校は、30年ほど前には器械体操、20年前にはバドミントン、10年前には硬式テニスと、いずれも福島県内のトップに立って全国大会で活躍したという歴史を持っているのだが、中学生の競技人口の手薄なところを巧妙に探り当てるのがうまいねえ。もちろん、それに応える選手の面々が一番偉いのだが。

最後にメジャーリーグの話題。松井稼頭央のメジャー移籍やら、佐々木の帰国やら、高津のホワイトソックス移籍やらの陰に隠れてしまった感があるが、モントリオール・エクスポズの大家投手の年棒が、昨年の約3600万円から7倍増の約2億5000万円に跳ね上がって1年契約に合意したとのこと(MAJOR.jp)。ボストン時代の苦労を目の当たりにしたファンとしては、この大躍進の朗報は本当に嬉しい。大家投手は、昨年には立命館大学に入学してスポーツマネジメントを学んでいるし、今年は滋賀県草津市に中学生を対象にした少年野球チーム「草津リトルシニア」を設立しているし、ますます前進力に磨きがかかってメジャーリーガーとしての風格も十分。今シーズンは、エクスポズのエースとして期待されている大家投手だが、イチローや松井秀喜の話題を凌駕するような活躍を是非期待したい。ついでに年棒も、イチローの4年契約45億円を超え・・・。楽しみ、楽しみ。今年ももちろん応援に力が入る予定。


Saturday, January 31, 2004

土曜日のお決まりの楽しみは、テレビ朝日で放送している「百寺巡礼」を見てから仕事に出かけること。この番組は、作家の五木寛之さんが日本の代表的な百の寺を2年かけて巡るという一種の旅番組なのだが、この旅を通じて日本の心の故郷を探そうという企画で、昨年から数えて今日40回目の放送を迎えた。さらに、これまでに放送された場所については、十寺ごとに本にまとめられて既に3冊の本となっているが(奈良、北陸編、京都編)、こちらも全部揃えているほどの熱の上げようなのだけれど、どこに魅力があるのかといえば・・・。

もともと寺好きだというのは、密かに知られているところだが、特に敬けんな仏教徒というわけではない。日本において「寺」は、様々な宗教の一つである仏教の建築物として魅力を放っているというよりも、この番組のテーマでもある日本文化の原点としての存在感を醸し出している、という不思議な力に引き寄せられている様な気がする。

例えば、東京浅草の雷門で有名な浅草寺の創建が、大化の改新の年である645年だという歴史があったことにもびっくりだが、当時の都から遠く離れた関東の地で1400年近くの時を経て、今に綿々と受け継がれそして今や年間3000万人の参詣者を記録するほどの寺になっていることは、何にも増して魅力的だし、その原因を探ってみたくなるものだ。

ということで、あと残すところ60回分の放送に、ますます期待している今日この頃。



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