Boston | イギリスからメイフラワー号に乗ってピルグリムたちがボストンの南に位置するプリマスに到着したのは1620年。それからわずか10年を経た1630年に、John Winthropらに率いられた約1000人の清教徒がイギリスからこの地へ渡ってきて以来、イギリス本国の清教徒に対する迫害と相まって多くの清教徒がボストンに逃れ、一大植民地として発展した。市として成立したのは1822年のこと。ボストンという名前は、清教徒が数多く住んでいたイギリスのイングランド地方にあるSt. Botolph's Townから名付けられた。人口は555,447 (1998年)と全米で20番目の都市だが、ボストンを中心とした92の街の合計人口は約400万人にのぼる。1月の平均気温は-1.3℃で、7月の平均気温は23.1℃である。 |
Massachusetts | ボストンはマサチューセッツ州の州都である。アメリカで6番目に独立憲章を批准した州。名前の由来は、インディアン(ネイティブアメリカン)の言葉で「偉大な山のあるところ」という意味。アメリカでは州ごとに税金(日本で言う消費税)が異なっているが、マサチューセッツ州の税は5%。しかし、食料品や靴などのいわゆる生活必需品には税金がかからず、衣類は1着175ドルまでであれば税金がかからない。レストランでの食事は、生活必需ではないらしく、ぜいたくと見做されて課税される。州のニックネームは「Bay State」。 |
B
Bless you! | 買い物をしているときに思わずくしゃみをしてしまった。「ハックショーン!」とするとどこからともなく「Bless you!」と声をかけられた。見るとまったく見知らぬ人。最初は怒られたのかとも思ったが、にこっと顔が笑っていたので、一応「Thank you.」と応えておいた。するとまた、にこっと微笑み返されてしまった。はて、何だろうと思っていたのだが、今度は研究室で同じ様な状況に遭遇。聞くと、くしゃみをすると、自分の魂が一瞬体外に飛び出し、人間の魂のハンターである悪魔にそれを取られてしまうので、まわりの人が「God bless you! (神の祝福を)」とおまじないを言って、飛び出した魂が持ち主に戻るまでの数秒間を悪魔から守ってあげているらしい。そこで僕が取った行動、「Thank you.」は、当然感謝してしかるべきなので「○」だそうだ。ただし、最近は宗教的な面から、God bless you!のGodの部分の使用は控え、Bless you!と声をかけるそうだ。 |
Boston Red Sox | 伊良部や長谷川が活躍しているアメリカン・リーグに属する大リーグの球団。1912年に建てられたFenway Parkは、アメリカ最古にして最小の球場(34,171人収容)として知られている。その小ささを補うかのように、レフト側にはGreen Monsterと呼ばれる巨大な壁があり(スタンドはない)、その高さは11.5mもあるためホームランは意外と出ない球場でもある。Red Soxという名前は、1871年にCincinnati Red Stockings(現在のReds)が解散した際に大量に選手を引き受けたことに由来している。それまでは、Somersets、Puritans、Pilgrims、Plymouth Rocks、Speed Boysとオーナーが代わる度に名前を変えている。ちなみに現在のオーナーは、ボストン最大の地方紙Boston Globeを経営するTaylor family。また、ベーブ・ルースがメジャーデビューを飾ったチームでもある。 |
Check(小切手) | アメリカでは銀行の口座を開設する場合、小切手を振り出すための口座「checking account」と貯蓄のための口座「saving account」を持つのが一般的だ。なぜ小切手口座が必要になるかというと、こちらでは日本のように公共料金などの「自動引き落とし」という習慣が無いので、毎月の月末になると送られてくる請求書に書かれた金額の小切手を請求元に送って支払わないといけない。電話料金も、電気料金も、ケーブルテレビの料金も、おまけに家賃までがそうである。そして送られた小切手によって銀行からお金が引き落とされると、月末に銀行から送られてくる明細に、使われた小切手のコピーが同封されて、一応確認できるようになっている。でも、これってなんか不便なシステムだと思うのは僕だけだろうか。 |
John Hancock | 7月4日は言わずと知れたアメリカ合衆国の独立記念日「Independence Day」。1776年にアメリカの議会である大陸会議が、大英帝国のからの独立を宣言する独立宣言書を読み上げた日として知られている。ちなみに独立戦争に勝利したのは、その5年後の1781年のこと。この日は、あちらこちらで開かれるバーベキューと、夜のfireworks(花火)がその風物詩としてつとに有名である。さて、独立宣言書は第3代大統領となるTohmas Jeffersonが起草に尽力したことで有名だが、7月4日のこの日、宣言書にサインしたのは、大陸会議の議長のJohn Hancockだけだった。しかし、そのサインが太く読みやすかったことが広まり、「サイン」という意味のイディオムになった。「Put your John Hancock here.」と言われたら、「ここにサインをしてください」という意味で、現在もあちらこちらで使われている。 |
Mary | キリストの母の英語名としてよく知られている名だが、その神聖さのため、長く個人名としては使われていなかった。しかし、最近ではもっとも人気の高い名として常にトップテンにランクされている。この名は、1830年にボストンで感謝祭を国民の祝日にするのに尽力したMrs. Haleという編集者が、「Mary had a little lamb.(メアリーには小羊がいた)」という詩を子供雑誌に載せてから、マザーグースの歌の少女となり、不滅となったと言われている。そして、発明王のトーマス・エジソンが、世界初の蓄音機に録音した人類初の言葉も、「Mary had a little lamb.」。 |
OK | 英語圏以外の国にも広く親しまれているこの言葉。その語源は、1839年にボストンで流行したミススペル遊びのひとつ"oll korrect"がOKになった、という説が現在もっとも有力とされている。その翌年1840年の大統領選挙で民主党側がO.K.をスローガンにし、それがキャンペーンと一緒に全国に広がったと言われている。そしてその後、O.K.はピリオドが取られ、OKと表示されるまでに世界中に普及している。 |
Thanksgiving Day | アメリカの11月の第4木曜日は感謝祭「Thanksgiving Day(感謝を捧げる日)」ということで、国民の祝日です。この祭りの起源は、1621年のマサチューセッツ州プリマス(ボストンの南の街)。前年の9月16日に、英国教の迫害を逃れてメイフラワー号でやってきた102名が、先住民のマサソイトの助けを借りて、厳しい最初の冬を越し、収穫の秋を迎えたことに発しています。しかし、この最初の感謝祭に参加した移住者はわずか51人。実に半数が冬を越せずに亡くなったのでした。こうして、家族中で翌年へのサバイバルを確認しあった伝統から、この日は分散した家族が集まるhomecoming(帰省)の日としても知られています。また、木曜日が祝日になっているのも、長い休暇を取れるように配慮されているようです。 |