![]() 10月31日 |
広く知られていることだけれど、アメリカはサマータイム制(米語ではday-light saving time)を導入している。もっとも、OECDの先進29カ国の中でこの制度を導入していないのは、日本と韓国と白夜で必要のないアイスランドだけだから(Import Data参照)、「日本はサマータイム制を導入していない」と言った方が適当かもしれない。このサマータイムは、4月の第1日曜の深夜から10月の最終日曜の深夜までがその期間なのだが、今日はまさしく10月の最終日曜。ということで、本日の午前2時をもって時計の針を1時間遅らせ、午前1時にするという操作が行われた。ということは、これまでの午前10時は午前9時になるということだから、何となく1時間得した気分に浸ったりして。まあ、すぐに普通のサイクルになってしまうのだろうけれど。 学会の2日目は、そんなこともあってちょっと得した気分で、開始時間の30分も前に会場入りした。といっても他のほとんどの参加者は、学会会場となっている「高い」ホテルに泊まっているのだから、「会場入り」というイベントがない。ちょっとならぬ、かなりうらやましい・・・・。ともかく、途中のコンビニで朝食を買い込んだりしながら、ゆうゆうと会場に足を踏み入れると、同じく「会場入り」しなければならない我がボスはすでにそこに居て、ニコニコしながら僕を出迎えるなり、「トミオ、ずいぶん遅いじゃないか。ボストン組はもうみんな集まってるぞ。」と、のたまう。ん、確かに辺りを見回すと、ボストンでの顔なじみがあちこちに出そろっている。はて、昨日早く来て集まるなんていう約束したっけなあ・・・と考え込んでいると、ボスの不気味なニヤニヤにピンときて一言。「もしかして、今日の明け方にサマータイムが終わったのを知らなかったんじゃ・・・・。」ピンポーン!、とはさすがに言わなかったけれど、どうやら図星だったらしい。なんでも、昨日遅くまでボストン組で飲んでいたもんだから、今日でサマータイムが終わるなんて言うことをすっかり忘れていたんだそうな。哀れ、ボストン組。おかげで、今日一日「損した気分」で過ごすことになってしまったようだ。 もうひとつの今日の話題は「ハロウィン」。サンフランシスコは、アメリカの中でもクレージーな仮装が見られると、Berkley出身のラボの大学院生に吹聴されてきたものだから、ちょっと期待して夜のパレードを見に日本人のみなさんと共に街に繰り出すこととなった。しかし、外に出るなり「バーン」という大きな音。あれはどうみても(聞いても)銃声のような・・・・。案の定、ホテルマンやら店の買い物客やらがぞろぞろと通りに顔を出してくる。なんかやばそうな雰囲気に包まれつつも、せっかくのハロウィンだし、一晩にふたつも三つもドンパチが起こることもあるまい、という意見がまとまり、ちょっとおびえつつも予定通りパレードを見に一路ダウンタウンへ。でも、ちょっと怖かったなあ。 で、目的の仮装パレードだけれど、どうやらもうすっかり終わってしまったらしく、本隊を見ることは出来なかった。ちょっと出足が遅かったらしい。しかし、その見物客やら帰り支度をしている参加者やらの仮装を見て十分に堪能。小さな子供からかなりのお年を召した方まで、かなり凝った作りの仮装に興じていらっしゃる。高校生ぐらいの若者が大半を占めていたけれど、アイデア溢れると言うか、恥じも外聞もないというか、なかなかに手間暇を掛けた傑作ぞろいだった。ところで、ボストン近郊には、17世紀に魔女裁判が行われたことで知られるSalemという街があるのだけれど、ハロウィンにはこの街で盛大なイベントが行われるため、仮装した人々がこの街を目指す「仮装列車」が運行されるなどかなり盛り上がるという話だから、来年はそちらに出向いて比べてみることにしよう。 |
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